前の冬の終わりに雪景色を撮影した時か、春の初めに桜の撮影に出かけた際、ケーブルレリーズと、その先端に装着するL型アダプターを落としたのか失くしてしまった。
ケーブルレリーズは過去に何本か買って使ってきたが、自分にとっては、布巻きの柔らかい素材のものが一番使いやすい。ビニールで包まれたものは、ケーブルの保護という点では破損しにくい利点があるものの、応力が強くてしなやかさに欠ける。
ケーブルレリーズは、フィルムカメラ時代の写真用品遺産というべきもので、大量生産され、そのほとんどが汎用品であり、安価な中古品が数百円で手に入るし、今でも新品で購入することができる。
そういうわけで、ケーブルレリーズはいい。問題はその先端に装着するL型アダプターである。このアクセサリーはケーブルレリーズほどありふれたものではなく、新品ではもう入手できない。しかも安くはない。
この「安くはない」というのは、決して手が出ないような価格ではないのだが、
「たかがこんなものにこの価格か」
と思ってしまう所以である。
少なくとも、新品で売られていた頃の価格よりは安く買えないと、どうにも納得がいかないのだ。 L型アダプターを失くしてからというもの、果たしてこのアクセサリーは撮影に必須のものなのかと、半年ほど自問自答してみた。
その結果、無くても問題ないという結論に達したものの、納得のいく価格で見つけたら買おうとは思っていた。 無くても問題ないのだから世間の実勢価格は余計に高く感じられ、探す努力もしなくなっていたが、ある時ふと、フリマサイトで安く出品されているのを発見した。しかもクーポンを使えば500円程度で購入できる。それを知るやいなや、誰かに先を越されないよう、秒で購入ボタンを押した。
今度こそ、失くさないようにしよう。






